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どこかのエンジニアモドキの備忘録

初めてのガレージキット制作 - デルタ工房 1/7 緒山まひろ

初めてのガレージキット制作 - デルタ工房 1/7 緒山まひろ

普段は皆様の作品を撮らせていただいてるだけで「自分がガレキを作ることは一生無い」と思っていたのですが、となりのモケイフェスティバル4で人生初のガレージキットを購入しました!(してしまいました!)

購入させていただいたのはデルタ工房(原型:ニコラス)様の 1/7 スケール『緒山まひろ』ちゃんです。

皆さん『お兄ちゃんはおしまい!(おにまい)』は観ましたか!?

www.youtube.com

原作はねことうふ先生の同人誌で、商業誌版も出ています😊

こちらのガレキの元になった映像はアニメ版第 1 話の 13 分 46 秒くらいから見れます。

このキットは前回のホビーラウンドでも販売されていて会場に着いたときには売り切れていたんですが、彩色見本の実物を見て「私もガレキ初めてみたい!」と思わせてくれたキットでした。

せっかくなので記念に制作工程を残しておこうかなと思いました。プラモデルもこの前数十年ぶりにフルメカニクスエアリアル作っただけだけど果たして上手くできるのだろうか…。

機材などは無いので工作室をお借りしています。

0 日目

ガレージキットを購入して家に帰ったらまずパーツチェックが大事と教わったので開封。パーツごとに部屋の区切られたビニールに入っていて折れやすそうな部品や小さな部品は保護材に包んでありました。このままで飾っておいてもいいなぁ…と思ったとか思わなかったとか。

1 日目(3 時間)

早めに仕事を切り上げて工作室へ。工作室を利用するのも初めてです。

この日は湯口切りやらパーティングラインなどの除去。表面処理と言われる工程ですね。400 番の神ヤスとデザインナイフを使って処理しました。

他のキットを知らないのですが目立った気泡や歪みなどもなく非常に綺麗なキットでした。お陰で表面処理は一旦 3 時間で終了。(店長さん曰くサフ吹いたら…フフフ、らしい)

神ヤス全然目詰りしなくて凄いね!(400 番だからかもしれんけど)

家に帰って歯ブラシを使ってクレンザーと中性洗剤で離型剤落としをしました。

2 日目(6 時間)

日曜日だったので昼からボークスさんで 0.5 mm、1.0 mm、2.0 mm 真鍮線を購入して工作室へ。

1 日目の磨き残しなどを確認してアドバイスを頂いた 600 番のスポンジヤスリで細かい部分を調整。

この日は軸打ちです。事前に漫画等で読んでいた知識、マスキングゾルなどを使ってハンコのようにして目印を付ける!が、なんかうまくいかない(ねんどみたいなのを使う方法もあるみたい)。まぁだいたいこの辺だろうとダボを見ながら曲がらないように穴あけをして軸を入れていきました。

工作室にウェーブのHG金属線用ニッパーがあったので使ってましたが割と切断面は綺麗になりますね。

極端に歪むことは無かったのですがどれくらいの深さにすればいいかわからず。ガレキによっては足首から膝まで入れるものもあるんだとか…。隙間三行さんの動画や他の方の制作工程の記憶を頼りに勘で深さを決めていきました。

体の中心線は主に 2.0 mm、腕や手などは 1.0 mm、アホ毛のみ 0.5 mm を使用しました。

なんとか後ろに箱を置いた状態で立たせられるところまで出来上がりました。

最後に台座への軸打ちをしようと思ったのですが配置に悩んだり頭が転がってアホ毛を折ってしまって補修したりで結局足裏に穴を開ける心の準備はできませんでした。

とりあえず仮組みで立たせることは出来たので家に帰って貴重な白いフィギュアの撮影をしました。

めちゃくちゃライティングの勉強に良い!

その後 Photoshop でパーツ毎にレイヤー分けして彩色のシミュレーションをしてみました。(色の付いてない部分はマスキングに疲れたんだ…)

元の映像や作例は全体的にピンク色なんですが、今回は秋服コーデにしようと思っています。一番左のやつの明度上げて、彩度低めくらいにしようかな。スカートにはパール入れたいんですよね…。

3 日目(3 時間)

いざ台座軸打ち!

全体的なバランスを見ながらおおよその位置を決めてまずは右足から。キットには足置き?みたいなパーツが入っていたんですが作例でも使ってないし高さが合わなくなる気がしたので使いませんでした。台座の位置決め用とかなんだろうか…?

台座はボークスさんで売ってる 100 mm 径、厚さ 5.0 mm のアクリル台座です。ピンバイスの 4.0 mm の位置にマスキングテープを貼り目印にして穴あけ。足の方はどこまでさせるかを慎重に確認しながら甲とかかとに穴を開けました。

このキット、足首が細くて 1.0 mm の真鍮線しか使えず、更に足裏から 2.0 mm の真鍮線を打つことになるので案の定内部で干渉しました…。

右足に軸を打ったので今度は左足。こちらもバランスを確認しながらマスキングテープでざっくり足の位置の目印を決めておきます。上半身が外れる可能性があるので下半身だけの状態にしてアクリルの裏側から覗き込んで裏側にマスキングゾルで位置決め。あとは上から見ながら穴あけをしました。

ちなみに穴はドリルで開けると先端が皿状になって真鍮線の向きによっては奥まで刺さらなかったりしたので(ちょっと使ってみたかったのもありますが)スピンブレードで整えています。

小物も台座に固定して全体の真鍮線をシアノンで固定。

ちょっと重心が後ろに寄ってしまったような気がしないでもない…(多分左足が少し前に出てしまってるせいかな)。ここから修正できるかなぁ…。

この後分解しようと PVC フィギュアのノリで頭掴んだらまたアホ毛折れた\(^o^)/(※アホ毛の細さにビビって真鍮線の長さが短すぎたみたい)

この日は帰ってきて台座のデザインをしました。

プリンター使おうとしたらブラックとシアン以外が出ねぇ!!!おまwちょっwおま!ってw

最終的に白、ピンク、フローリング(乱張り)の 3 パターンを作ってみました。

初めてのガレージキット制作 - 台座デザイン
初めてのガレージキット制作 - 台座デザイン

フローリング素材は Digital-Architex 様の素材をお借りしました。

www.digital-architex.com

明日セブンイレブンで光沢紙に印刷してきます。もう一枚アクリルボードを買って挟もうかと思ったけどネジ止めが面倒なので貼り付けは裏面からジグソーパズル用のノリでも使って貼ろうかなと検討中(うまくいくかは知らない)。

3.5 日目(5 分)

コンビニで台紙を印刷してきました。セブンで印刷しようとおもったら A4 光沢紙対応してないっぽい…。ローソンで A4 光沢に印刷してきました。

結局どれを使おうか…。

4 日目(6 時間)

肌以外にサフ吹き。サフは造形村の GK サーフェイサー

ちょっと気になるパーティングラインなどを直して人生初のエアブラシ。工作室の店長さんに使い方を教えていただいてスプーンで練習。

いきなりボディからの塗装は失敗する可能性があるので後ろのオブジェから塗装することに。ガイアノーツのExホワイトをベースに純色シアン、マゼンタ、イエロー、グリーンでパステルカラーを作成。

ドキドキしながら着色…。

無事着色できました。

ブラシを掃除したりして色を取り替えながら他のパーツも着色。途中色が足りなくなったりして補充。それほど難しい配合はしてないので目分量。

無事塗り終わりましたが時間が溶ける。黄色はもうちょっと黄色にしたかったんですが上手く作れず。教えていただいたフィニッシャーズのレモンイエローがそのままの色でちょうど良さそう…。

家に帰ってきて仮組み。まぁまぁ良さそうだけどもうちょっと色鮮やかにしたいかな。

実は一つパーツ(ピンクと台座の間に入れるヤツ)を塗るのを忘れており…😇

次回は髪の毛や服などを塗っていきます。

5 日目 (4 時間)

カラーリングですが、最終的に原作の色相を反転したものにすることにしました。

デルタ工房 1/7 緒山まひろ
デルタ工房 1/7 緒山まひろ

で、ガイアノーツのホワイトと純色シリーズで作ってみたものの上手く作れず…。工作室の時間もあるのでとりあえず出来た色で着色することに。

髪と服を塗りました。なんか色々なものを重ねているからなのか希釈とか圧とか距離とかなのか…塗装面がザラザラ。自分の中のイメージではもっと薄めでツルッとした塗面なんですが…。(※これはエアブラシ塗装の典型的な失敗例で、薄塗りにしようとして距離を遠ざけて吹いたのが原因。このときはクリアを混ぜるという発想が無かった)

髪の毛の裏側は最初色を上手く作れずボッチちゃんカラーになってました😂

一度グレーサフも全部落としたいのでドボンですかね…。工作室借りるのも結構かかってるので悩みます。

6 日目 (5 時間)

初めてのサフレス塗装!

事前に教えていただいたフィニッシャーズのマルチプライマーを各パーツに塗布していきます。

肌の塗装にはグリズリーパンダさんが調色したというモデルカステンの桃肌フレッシュを使います(サフレス肌塗装したことないので何を使って良いのかもよくわからん)。若干赤みが強いような気がしたのでサフレスフレッシュオレンジを少し足しました。

とりあえずシャドウの部分に吹き付けてみました。うーん…仕上がりが全然読めない。

二度目の塗装。んーちょっと色が濃くて褐色気味な気もする。

仮組みしてみました。ちょっと首の部分だけ濃いですね。

全体的にちょっと濃いかなと思ったのですが室内の蛍光灯で見てみるとそうでもないような気もします。難しいですね。

時間に限りがあるので先に進みます。今度はパンツの塗装ですね。今回のガレージキット制作で唯一マスキングした部分です。ちょっと透け感を出すためにホワイトにクリアを混ぜて塗装しました。

初めてのサフレス塗装が難しくて挫折気味でしたがパンツの塗装が上手く出来てにっこり。「あ、これうちにあるフィギュアで見たことある!」って感じで嬉しくなりました。(右足の付け根の部分ちょっとこすっちゃってますね…)

首の部分だけ濃かったので調色皿にツールクリーナーを注いで塗装を落とし、再塗装。いい感じに修正できました。写真は撮っていないですが両手も何回かドボンしました…。小さいパーツだと色が掴みにくくて難しいですね。

更に全体につや消しクリアを吹いてこの日は終了。クリアを吹くことで砂吹きになってしまった部分も多少良くなった気がします。ふぅ…。

7 日目 (3 時間+2 時間)

スカートの仕上がりだけどうしても気に入らなくてドボンしました。サイズが大きいのでチャック付き袋にツールクリーナーと一緒に入れてシャカシャカしました。

プライマーを吹いてサフレス塗装。服の塗料はストックしてあったのでクリアを足して塗装。仕上げにクレオスのクリスタルカラーを吹いてパール仕上げに。

理想の仕上げになってやり直して良かったと実感…。

写真は撮ってないのですが顔も 3 回ほどドボンしました。

エアブラシを使う塗装が終わったので自宅で筆塗りをすることにしました。まずは爪から。

口は後でデカール貼ってクリアを吹くので一旦消すことになるのですが仮で。

フリルのリボン部分を筆塗りします。ここはガイアノーツのエメラルドグリーン瓶生です。面相筆細くて塗りやすい。

パンツのリボンも同じ色で筆塗り。ラッカーなので慎重に…。エナメルでやろうかなとも思ったんですが上手くエメラルドグリーンが作れなかったんですよね。調色難しい…。

髪のハイライト部分はエナメルでも良かったのですがちょうどいい色がファレホにあったのでここだけ水性アクリル。色はアイスイエローです。ファレホを使うのは初めてなので見えないところでテストします。塗ってすぐなら水で拭き取れます(乾いてもマジックリンで落ちるらしい?)。

下書きとか無しでなんとなくで描いてみましたがなかなか良さそうです。

筆塗り分もだいたい終わりました。(実はボタンや靴下のラインの塗りもあるがこの日は全然気づいていなかった)

8 日目 (3 時間)

失敗に備えてデカールをスキャナーでスキャンしてたんですが作業中に机の上のコーヒーを倒してしまい近くにあった漫画が何冊か犠牲になりました…。

気を取り直してこの日はデカール貼りです。

とりあえずデカールを左右で分けて位置決め…。ところで透明のフィルム剥がれないんだけどこれはいつ取れるのかな???

なんかフィルムの上にプリントしてあるような感じがするしこれもしかして透明の部分取れないやつでは…と思っていたらやはりそのようでフィルムのギリギリを狙ってカットして使うやつらしいです。デカールなんて小学生の時のプラモデルで使ったくらいで透明フィルムが剥がれるのが当たり前だと思ってたよ…。

デザインナイフでなんとかギリギリをカットして無事貼ることができました。左目がちょっと割れてしまいましたがまぁ良しとしましょう。

デカールが剥がれてこないかドキドキだったのでヨドバシでスプレータイプのクリアを買ってこようと思ったんですがどうもスプレータイプはコントロールが難しく、最悪デカールに悪影響を及ぼすとのアドバイスをいただいたので辞めました。

色々なアングルから見てましたが可愛い〜😭

残りは前日塗り忘れた部分の筆塗りです。靴下の部分は原作通りだと墨入れ程度なんですが、せっかく模様が入ってるのでエナメルで塗装。

ボタンはクリアを混ぜて光沢のある白に。

はみ出し部分はフィニッシュマスターで拭き取れるのでほんとに楽。フィニッシュマスター結婚してくれ。

残すは顔のクリアだけになったので一旦記念撮影。

これは作業工数に入っていないのですが小物を作ることにしました。1/7 スケールの単行本です。

表紙部分は台座の台紙と同じローソンで印刷した光沢紙で、中身は画用紙を 10 枚ほど重ねたものです。

想定してなかったのですが手に持てるサイズだったようです。接着剤は特に使用していません。

9 日目 (4 時間)

工作室でクリア吹きです。とりあえずクレオスのスーパークリアⅢを使用。薄めに吹いたんですがデカールがちょっと剥がれ気味に…((((;゚Д゚))))

フィニッシュマスターでちょいちょい抑えながらなんとか無事に貼れました。デカールのノリが減ってしまっていたかデカールを貼ってからの日数が浅かったのが原因ですかね…。

本当は段差消しのために研ぎ出しもするつもりだったのですがギリギリでカットしたためかそれほど目立たなかったためそのままつや消しで閉じることにしました。デカール貼り怖い…。

最後の作業です。クリア吹きのために剥がした口の塗装とラスキウスデコを買っておいたのでチークを塗ります。

口の塗装は漫画調に強弱をつけました。

頬に赤線を入れるかどうか考え中…。

迷ったら仮組みです。即採用が決定しました。フォロワーさんからも「アリ」とのご意見をいただきました。

最後はラスキウスデコでチークを塗ります。なんかドールのメイクをしてる気分。

最後に下唇にクリアを乗せてまひろちゃんは全工程完了です!\(^o^)/

小物の方も仕上げです。1/1 スケール単行本と並べてみましたがとても小さいですね。

ミニチュアの単行本は 1〜3 巻と新刊の 8 巻特装版です。

無事完成したのでそのまま撮影へ。リボンが固定出来ていないのでひっつき虫で仮固定。

かーわいー!!!

今日は仮撮影なので何枚か撮って終わりです。

疲れたので寝ました。

10 日目 (撮影)

リボンを UV ライト接着剤で固定してみました。クリームタイプということで接着は簡単だったのですがちょっと黄色くなってしまいました。うーんやはり透明タイプの方がよかったか…。(結局後で取れてしまったのでデザインナイフで剥がしました)

フィギュアレビューの際は忠実な色を出すために最近は色付きの背景紙を使っていないのですが Twitter で聞いてみたところ色付きの方が良いというご意見をいただいたので久しぶりに色付きで撮影です(色付き背景紙ではなくカラーフィルターを使っています)。

デルタ工房 1/7 緒山まひろデルタ工房 1/7 緒山まひろ
デルタ工房 1/7 緒山まひろ

サイズ比較用にガシャポン現場猫と一緒に。

デルタ工房 1/7 緒山まひろ
デルタ工房 1/7 緒山まひろ

感想とデルタ工房さんへのお礼です。

デルタ工房 1/7 緒山まひろ
デルタ工房 1/7 緒山まひろ

大きい写真はツイートに貼ってあります。

今回使った色などをまとめてみました。

デルタ工房 1/7 緒山まひろ
デルタ工房 1/7 緒山まひろ

これにて初ガレージキット制作完了です\(^o^)/


初めてのガレキ制作で挫折した部分もありましたが楽しく作ることができました。わからないことだらけでしたがたくさんの方々がアドバイスをくださって完成まで至りました。本当にありがとうございました。

難しいことは色々とあったのですが調色は最後まで思ったように出来ませんでした。紙コップで混ぜるよりもまずは調色皿を使って少量で作ってみた方がいいのかもしれないですね。

アホ毛破損回数:2 回


応援・アドバイスをいただいた方々(名前順、敬称略)

参考にさせていただいたサイト

ムラムラ村正の部屋

muramasa03.hatenablog.com

YZPハウス

yzphouse.com

参考にさせていただいた YouTube チャンネル

SUKIMA SANGYO

www.youtube.com

製作代行 Aslan (旧MASKED MODELER)

www.youtube.com

こまつのフィギュア・ガレージキット製作ch

www.youtube.com

ExoticHobbies!!えきほびch.

www.youtube.com

ゆずぴほうせ / YZPhouse

www.youtube.com

マイスター関田のプラモ製作サポートチャンネル

www.youtube.com

軸打ち参考

【おジャ魔女どれみ】19年前のフィギュアを本気で作ってみた。【おんぷちゃん&悪魔おんぷちゃん】 - YouTube

工作室

明神下くるーむFACTORY

https://twitter.com/croom_factory

池袋ブランイヴウ

https://twitter.com/blanc__hibou

書籍関係

使用した道具や塗料等

GP-01 桃肌フレッシュ

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