Wine および Docker を使用して macOS で AIきりたん/NEUTRINO にパラメータを渡す簡易 GUI アプリケーションです。Automator で作った簡易的なものですのでダイアログの数が多くなっていますが、既存のスクリプトを編集せずにパラメータを変えることが出来るようになっています。
下記はデバッグ中の画面になりますが、GUI でマウスまたはキーボードで操作するだけです。
Filmoreだとウォーターマーク入るからiMovieで作り直しました(雑)
— よ|超麻婆豆腐 (@mattintosh4) February 25, 2020
MacのAutomatorでWineとNEUTRINOにパラメータを送るアプリを作ってみました。AIきりたんのピッチ変えたりとかも簡単に出来るので楽しいです pic.twitter.com/IXNYD5DUMQ
- WINEPREFIX の設定の都合上、お使いいただけるのは EasyWine64.app をお持ちの方のみです。
- EasyWineRT.app は BundleIdentifier が異なるためお使いいただけません。EasyWine64.app を別途ご用意ください。
- Wine 公式バンドル、MikuInstaller、Wineskin、PlayOnMac 等のアプリケーションには対応しておりませんが、ワークフロー内のシェルスクリプトをカスタマイズしていただくことでこれらの Wine アプリケーションと併せてお使いいただけます。
Wine 版の使い方
EasyWine64.app をシステムのどこかに置いておきます。置いておく場所は /Applications
でなくともかまいません。ただし、ネットワークドライブ上に存在する場合は検出出来ないかもしれません。
AIきりたん/NEUTRINO は Windows 版を使用します。ZIP ファイルをダウンロードしたら解凍しておきます。Windows で作成された ZIP なので macOS のバージョンによっては解凍時にエラーや文字化けが発生しますが無視してかまいません。
NEUTRINO フォルダの指定
「AIきりたんラッパー.app」を実行します。
最初に NEUTRINO.zip
を解凍した NEUTRINO
フォルダを指定します(ファイル選択ウィンドウが Finder ウィンドウの裏に隠れてしまうことがありますのでご注意ください)。このフォルダのパスをベースに相対パスで処理を行いますのでフォルダの指定を間違わないように気をつけてください。
パラメータの設定
各種パラメータを設定してきます。各パラメータの初期値は Run.bat
と同じ内容です。「とりあえず試してみたい」という場合はパラメータを変更せずに進めてください。
実行チェック
処理に時間がかかるため確認ダイアログが表示されます。処理を開始する場合は[OK]をクリックします。処理時間はお使いのマシンのスペックや指定したスレッド数、データの複雑さによりますが数十分に及ぶ可能性があります。
実行
処理中は macOS メニューバー右上に Automator の歯車アイコンが表示されます。
処理が完了すると通知センターがお知らせしてくれます。
生成物は NEUTRINO
フォルダ内の output
フォルダに出力されます
Docker 版の使い方
Docker Hub から Docker Desktop for Mac をインストールしておいてください。Docker の詳しいインストール方法については他サイトをご参照ください。
Docker 版では Linux 版 AIきりたん/NEUTRINO とモデルデータが必要です。ここではダウンロードフォルダに NEUTRINO-MAIN-Linux
として解凍したとします(そのまま解凍すると Windows 版とフォルダ名が被るため)。
なお、Docker 版はファイル名にスペースが含まれていても問題なく処理することが出来ます。
~/Downloads └── NEUTRINO-MAIN-Linux ├── bin ├── model │ ├── KIRITAN <-- フル版からコピーしてくる │ └── YOKO <-- 必要に応じてフル版からコピーしてくる ├── output ├── score │ ├── label │ │ ├── full │ │ ├── mono │ │ └── timing │ └── musicxml └── settings └── dic
各種実行ファイルに実行権限を付与しておきます。Run.sh
は使用しないので除外してかまいません。実行権限が付与されていないと Permission denied
となりますので注意してください。
chmod +x ~/Downloads/NEUTRINO-MAIN-Linux/bin/*
コンテナイメージの作成
予め neutrino
というタグでコンテナイメージを作成してください。アプリケーション内部からこのタグを元にコンテナイメージを呼び出します。Dockerfile については私が NEUTRINO Dockerfile · GitHub にアップしたものをお使いいただけます。
docker build -t neutrino https://gist.github.com/mattintosh4/fa40ed13ed5cfada1e2c514581c667ba.git
docker images
コマンドで neutrino
コンテナが作成されていることを確認します。
REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE neutrino latest 563ccaa4ee50 21 seconds ago 93.3MB ubuntu 18.04 72300a873c2c 11 days ago 64.2MB
実行
『Aiきりたんラッパー (Docker).app』を実行して Linux 版 AIきりたん/NEUTRINO のフォルダを指定します。以降の操作は Wine 版と同じですので記事上部の Wine 版の項をご参照ください。
CPU をできる限り使いたい場合
Wine とは異なり Docker では使用する CPU が制限されています。コンテナが使用する CPU 数を変更したい場合は Docker Desktop の設定画面で変更してください。
Mac 版の使い方
モデルデータが含まれていない場合はフル版からコピーしておきます。ここではダウンロードフォルダに NEUTRINO-MAIN-macOS
として解凍したとします(そのまま解凍すると Windows 版とフォルダ名が被るため)。
なお、Mac 版はファイル名にスペースが含まれていても問題なく処理することが出来ます。
~/Downloads └── NEUTRINO-MAIN-macOS ├── bin ├── model │ ├── KIRITAN <-- フル版からコピーしてくる │ └── YOKO <-- 必要に応じてフル版からコピーしてくる ├── output ├── score │ ├── label │ │ ├── full │ │ ├── mono │ │ └── timing │ └── musicxml └── settings └── dic
『Aiきりたんラッパー (Mac版).app』を実行して AIきりたん/NEUTRINO のフォルダを指定します。以降の操作は Wine 版と同じですので記事上部の Wine 版の項をご参照ください。
chmod +x ~/Downloads/NEUTRINO-MAIN-macOS/bin/*
ワークフローのカスタマイズ
アプリケーションを Automator で開くことでワークフローのカスタマイズが出来ます。シェルスクリプト部分のソースコードは GitHub に置いてあります。改変等ご自由にどうぞ。
- Wine 版
AIきりたんラッパー · GitHub - Docker 版
AIきりたんラッパー (Docker版) · GitHub - Mac 版
AIきりたんラッパー (Mac版) · GitHub
AIきりたんラッパーのダウンロード
Wine 版
BOOTH と pixivFANBOX で配布しています。BOOTH をご利用の方は EasyWine のご購入履歴からご自由にダウンロードいただけます。
BOOTH での配布は終了しました。
pixivFANBOX では支援中の方はご自由にダウンロードいただけます。
BOOTH
pixivFANBOX
Docker 版
pixivFANBOX からご自由にダウンロードいただけます。
pixivFANBOX
Mac 版
pixivFANBOX からご自由にダウンロードいただけます。
pixivFANBOX
コマンドラインで操作する場合
下記のページで Wine を直接実行する方法や Run.bat をシェルスクリプトに置き換えたものを公開しています。