mattintosh note

どこかのエンジニアモドキの備忘録

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オールドレンズでフィギュアを撮ってみる

我が家にはオールドレンズがいくつかあります。

(Ai Nikkor がオールドレンズに入るかどうかは微妙かもしれない。でも多分オールドレンズ)

どれも 10 年ほど前、Canon EOS 40D を使用していたときに購入したものです。(Nikon FE2 もあるので NikkorFE2 でも使っていました)

オールドレンズ
オールドレンズ

Nikon Ai Micro-Nikkor 55m f/3.5 は愛用していて GH4 を購入したときもマウントアダプターを一緒に購入して使い始めました。

所持しているオールドレンズで最も古いであろうものは Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm F1.8 です。このゼブラ柄には初期型と前期型があらしく、私が所持しているものは絞り羽根の枚数から 1968 年頃に発売された前期型のようです。

Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm f/1.8 前期型Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm f/1.8 前期型Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm f/1.8 前期型
Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm f/1.8 前期型

トリウムは使用していないレンズのようですが若干黄変してるのがわかります。私が生まれるよりも前のものですし濁りもするでしょう。

TAKUMAR はオールドレンズの中でも定番の定番。こちらは後期の SMC タイプでトリウムは使われていないようですが Pancolar 同様に黄変が見られます。Super-Takumar も所持していますがそちらはかなり黄変しています。

Asahi Opt Co., SMC TAKUMAR 55mm F1.8
Asahi Opt Co., SMC TAKUMAR 55mm F1.8

次は FE2 で主に使っていた Ai Nikkor 35mm f/2S です。GH4 だと 35 mm 換算で 70 mm になるわけですがやや広角気味になってしまうということと、やはり最短撮影距離が長いのでフィギュア撮影には向かず、カメラ再開後はまったく使っていません。

Nikon Ai Nikkor 35mm f/2S
Nikon Ai Nikkor 35mm f/2S

次が愛用していた Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5 です。一度カメラを辞めて保管していたのですがしばらく使ってないうちにヘリコイドが激重になっていました。レンズにカビはありませんがやや曇りを感じます。マクロで撮影しようとすると全長が長くなります。f/2.8S の方が所持している人が多いと思いますがこちらは開放からもしっかり使えてハーフマクロでそこそこ寄れるので扱いやすいです。マクロレンズらしく歪みもほとんどありません。

(フィギュア撮影の写真を取り始めた頃はずっとこちらを使っていて補正すればそれなりに使えることはわかっているので今回は使用しません)

Nikon Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5Nikon Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5
Nikon Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5

次はカメラ再開後に購入した Nikon Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8S です。55mm f/3.5 に若干曇りを感じるということとヘリコイドが激重になってしまったので Ai シリーズより一世代新しいものを買うことにしました。ここ 1、2 週間くらいのフィギュアはだいたいこれで撮っています。(この写真は Pancolar で撮影したもの)

Ai シリーズと比較すると絞りリングのクリック感が小さいのが難点ですかね。手袋をしていると非常にわかりにくいです。

Nikon Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8S + NIK-M4/3
Nikon Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8S + NIK-M4/3

軽く写りを比べてみる

1993 年発売の Nikon Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8S と半世紀以上前に作られた Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm F1.8 で撮り比べをしてみます。

焦点距離が違うのにアングルとか合わせてませんが…。ホワイトバランスは太陽光で固定している状態です。

まずは普通に。Pancolar は若干色温度が低く、黄変の影響が出ているようです。

Pancolar のだいたい最短撮影距離で撮影。Micro-Nikkor 60mm f/2.8S の方は等倍までいけるのでまだまだ余裕がありますがここまでしか寄れないのはフィギュア撮影ではちょっと厳しいですね。

目の部分をだいたい同じサイズで切り抜き。

Micro-Nikkor 60mm f/2.8S の開放と Pancolar を F2.8 まで絞って撮影。開放の描写はレンズによって得意不得意があるのであまり参考にならないと思うけど Pancolar の方が F1.8 から F2.8 に絞っているのでややクッキリしている感じですが、撮影の誤差とも言える程度ですかね。

同じくらいのサイズでトリミング。頬や顎のあたりを見ると Pancolar の方がボケが柔らかい感じがします。

最後に半逆光でストロボを置いて、直上からの補助光あり・なしで撮影したものです。SMC TAKUMAR は焦点距離 55mm でこれが最短撮影距離でした。私が所持している Pancolar はモノコーティングで逆光に弱いためかなりフレアが出ています。SMC TAKUMAR は 1971 年頃に作られたもののようですが "Super Multi Coated" と付けらているだけあってなかなか健闘している様子。

オールドレンズでフィギュアを撮ってみて

ドライボックスを整理していたら M42 のオールドレンズがいくつか出てきたので簡単にですが比較してみました。

私は MF しか使わないので最近のレンズというものをまったく持っておらず、Micro-Nikkor 60mm f/2.8S と 105mm f/2.8D が所持している中では新しいものになります。なのでデジタルに特化したニコンキヤノンなどの最新レンズの性能についてはわかりません。

私が所持しているオールドレンズはカビもなく、クモリもほとんど無い個体ですが、ホワイトバランスがずれてしまうため調整する手間が少し多いかなという感じでした(今回掲載している写真は同じ現像パラメータなので手間かかってませんが)。

デジタルの場合はフィルム時代と違ってレンズの違いはある程度ソフトウェアでなんとかなりますが、わざとゴーストを出すのは逆に難しいと思うので、ノスタルジックな写真を撮りたいときはオールドレンズを使ってみるのもありなのかもしれません(ポートレートや風景ならまだしもフィギュア撮影でそれはあまり無いと思いますが)。

オールドレンズの中にも Makro-Planar(中古相場 3 万円くらい〜)といったマクロレンズはありますが、1 万円を切るような安価なレンズとなるとやはり 50mm 前後の標準レンズです(Micro-Nikkor だと 1 万円台でもあったりします)。しかし、今回撮ってみてあまりにも被写体に近づけなかったので望遠側を犠牲にしてエクステンションチューブ付けた方がフィギュア撮影にはいいかなと思いました。

Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm F1.8Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm F1.8
Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 50mm F1.8

話は全然変わるのですが、今回あの「黒色無双」の光陽オリエントジャパンさんの無反射植毛布を買ってみたので使ってみました。お値段もそこまで高くなく、想像以上に真っ黒になるので買ってみて良かったです(ホコリが目立つほど黒いので取り扱いにはものすごく気を遣いますけどね…)。マスク処理とかすごい楽になりそう。いまのところそんな作業をする予定はないけども。

無反射植毛布 400mm x 950mm

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