久しぶりにオールドレンズを買いました。最後に買ったのは ASAHI OPT. CO., JAPAN Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 1:4/50 でしたかね。
今回購入したのは OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 です。初めての OM マウント。
ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5 pic.twitter.com/3QUQ83L9am
— 𝕐@183日前にドールを買った人 (@mattintosh4_otk) 2023年8月15日
中古相場で 1 万円で全然お釣りが出るレンズ。状態によっては 5,000 円以下でも買える。詳しい発売年はわかりませんが 1970 年代のレンズで MC なので中期か後期型なのかな。シリアルは 16XXXX 番台。2XXXXX 番台以降を見てると "MC" 表記が無くなっているので MC がデフォルトになったのかも。
マイクロフォーサーズで使用するので 35 mm 換算 100 mm の中望遠レンズになります。
ヨドバシカメラ Akiba で注文しておいたマウントアダプターを受け取りいざ散歩へ。秋葉原駅東西連絡通路を抜けて電気街方面へ。まずは今日が最終日のななしいんくコラボ。
すぐさま液晶で確認して「あ、このレンズ(良い意味で)やばいレンズだ」と実感。
ボケは少々硬めな印象。ぐるぐるボケではない点は GOOD。
いつものフィギュア巡回で使ってみる。絞りはすべて F5.6。100 mm 相当なのに加えてお盆期間中の混雑で距離が取れずアップが多めになってしまうが個人的に中望遠の方が好きなので楽しい。この日は反射対策をまったくしてないけどくもりはそこまで感じられない(ように癖で撮ってるだけかもしれない)。ここのところはフルサイズ換算 70 mm くらいで撮ることが多かったがやはり 100 mm クラスだとパースがつかなくて良い。フィギュアを撮るくらいの距離ならボケの硬さも気にならなさそう。
こちらもいつもの巡回コース。可愛らしいドールが展示されていたので開放で。レンズレビューと関係ないけど最近 DD より SD が気になる。ちなみにこちらの子は SD スタンダードモデルの『まい』ちゃん。
光学性能は最近のレンズの方がいいのだろうけど 1970 年代のレンズとは思えない写り。解像感は同クラスの Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5 よりも高いように思える(Micro-Nikkor 55mm f/3.5 は G9 にしてから使ってないからわからんけど)。
髪の毛や肌の質感もしっかり写っている。
再び屋外へ出て秋葉原中央通り交差点付近で軽く逆光耐性のテストをしてみる。Ai Micro-Nikkor 55mm 同様に前玉は奥まっているがそこまで深くはないので晴天の日はハレ切りが必要そう。
簡易的に手でハレ切りをしてパースを除去。F8 だったと思う。
喫茶店にて開放で。やはりボケはやや固めに感じる。開放だと柔らかい描写になるが色収差が出るのでしっかり撮るなら1段絞ったほうが良さそう。このレンズには F4 が無いので F3.5 の次は F5.6 になる。
こちらも開放で。マイクロフォーサーズで使っているということもあって開放でもフルサイズ換算 F7 相当になるので大きなボケはあまり期待できない。
それにしても解像感が素晴らしい。ブログの都合で長編 2560 px までしかアップロードできないのがもったいないくらい。リサイズしているので見えづらいが実際にはビルのタイル一枚一枚までしっかり写っている。
F5.6 で木を撮ってみる。パナライカ系のような溶ける感じでもなくデジタルの ZUIKO ともまた違った感じ。
レンズの中心を使うマイクロフォーサーズということもあるかもしれないが歪曲収差はほとんど感じられない。
Lightroom のカスタムプリセットを作ってあるのだけど使う機会があまり無いのでたまには使ってみる。こうして見るとヨドバシカメラが大きな壁のように見える。
せっかくなので等倍でトリミングしたものも載せておきます。
今回はお盆休みもあり時間があったので「そういえば OM レンズって試したことないけどどんなのがあったのかな」とフィギュア撮影に使いやすそうなレンズを調べてみたのがきっかけでした。
実はオリンパスのレンズというのはあまり興味がありませんでした。
フィルム時代の PEN シリーズを触ったことがあるせいか、これまでオリンパスに対しては「小型化に拘って性能を犠牲にしている」というイメージというか先入観を持っていました(フォーサーズとかマイクロフォーサーズとか小ささに拘るぢゃん…絶対どっか犠牲にしてるんでしょ…みたいな)。
しかし、その印象は M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro や M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4 IS PRO を使ってみて大きく変わり、ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5 を使ってみて更に変わりました。小型化の中に技術の粋を詰め込んでいるのがオリンパス…といった感じでしょうか。いままで敬遠していたのが本当にもったいなかったと感じました。
ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5 には上位に後発の F2 も存在するようですがこちらは球数が少ないのかちょっと高価。普段はレンズの性能が一番引き出せる絞りを使うのでだいたい絞って使うことになり、明るいレンズというのはレンズを選ぶ際のアドバンテージにならず無理して F2 を必要も無いかなと思いました。また、オリンパスは暗いレンズの方が概ね評価が良いようでした(Nikkor も 55mm F2.8 より F3.5、50mm F1.4 より F1.8 が好みだったりします)。
ちょうど美品の ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5 がオークションに出ていたので即決で落札(MC かどうか気にしておらず後で調べたら MC でラッキー)。同時にマウントアダプターを注文しておきました。
うちにある標準域のマクロレンズを並べてみました。左から順に下記の通りです。
- Nikon Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8S
- Nikon Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S
- Nikon Ai Micro-Nikkor 50mm f/3.5
- ASAHI OPT. CO., JAPAN Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 1:4/50
- OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5
うちにある標準域マクロ。ZUIKO AUTO-MACROが圧倒的に小さい。Micro-Nikkorも同じクセノター型だけど鏡胴が長いみたい。あとMicro-NikkorはF4あたりにクリック感があるけどZUIKO MACROは無い pic.twitter.com/HmAyNLBJ56
— 𝕐@183日前にドールを買った人 (@mattintosh4_otk) 2023年8月15日
並べてみると ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5 がとても小さいことがわかります。Micro-Nikkor と同じくクセノター型のようでレンズ部分は大体同じくらいなのかなと思いますが遮光筒の部分の深さが異なるようです。マクロタクマーはテッサー型?
マイクロフォーサーズではフルサイズ換算で 100 mm という焦点距離はフィギュア撮影でも使いやすいので機会があればレビューでも使ってみたいなと思います。
デジタル世代の M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro の簡易的なレビューは↓