mattintosh note

どこかのエンジニアモドキの備忘録

フィギュア撮影におけるアイレベルの話とか

年が明けたので初撮り、ということでちょっと撮影の小ネタ記事です。

以前、シフトレンズの話を書いたことがあるんですがフィギュア撮影におけるアイレベルの話です。

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アイレベルとは名前の通り目の高さのことで、漫画やアニメの作画の話でよく出てきますがフィギュア撮影でも結構重要だったりするんではないかな、と。

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今回使用するのは あみあみ×AMAKUNI から発売されたライザでスケールは 1/6 です。このライザ、顔がやや下向きになっているためちょっとコツが必要なフィギュアでした。

今回使用するのはいつもの D800E ではなくマイクロフォーサーズの G9 PRO で、レンズは OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO を 35 mm(35 mm 換算 70 mm)で固定しています。カメラは垂直に固定しています。

アイレベルを頭、腰、膝で撮影してみます。それぞれの距離はやや 10 cm といったところです。70 mm で撮影していますが距離的には 100 mm くらいのレンズを使う距離でしょうか。白線は目安として後から入れたもので厳密にこの位置にアイレベルが合っているわけではありません。三脚がエレベーター式ではないのでややアングルがズレている点はご了承ください。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

これをトリミングしてみましょう。こちらの白線も目安で入れたものです。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

さらに部分的にトリミングしてみます。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

アイレベルを頭に合わせた場合と膝に合わせた場合だとだいぶ差があることがわかると思います。顔の方は分かりづらいかもしれませんが台座を見れば一目瞭然でしょう。50 mm くらいの焦点距離で撮るともっと差が顕著に現れると思います。

使用するレンズの焦点距離や撮影距離にもよりますがフィギュア撮影においてもアイレベルで印象が変わってくるので単に被写体をフレームに収めるだけでなく高さなども気にしてみると良いかもしれません。

とは言っても通常のレンズでアイレベルを気にしても一般的なフィギュアの場合、メインは顔なので頭の上にかなりの余白を生むことになると思います。高画素機であればトリミングすればいいのですが、2,000 万画素クラスだと少々厳しいので被写体をできるだけ大きくフレームに収めるために俯瞰またはアオリで撮ることになります。その結果、弊害としてパースが出ます。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

このくらいの歪みであればソフトウェアによる補正で対応はできますが背景にパースが付いて違和感が出たりしない限りはここまで厳密に気にしてフィギュアレビューをしてる人はほとんど居ないと思います。まぁ 100 mm くらいのレンズを使っておけば気にする必要もないでしょう。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

このアイレベルですが高さだけでなく横方向でも差が出ます(横方向のことをアイレベルと言うのかどうかはわかりませんが)。次はフィギュアの位置を固定してカメラを左右に水平移動させた場合の違いです。わざわざ画面端にフィギュアの顔を合わせて撮る人はいないと思いますが正しく撮るためには画面の中心で撮った方が良いでしょうね。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話

フィギュアだとさほど気にならないと思いますが立方体のようなものを撮ってみるとどこに視点を置くかで結構差が出てくると思います。フィギュアの場合はただの面ではないのでうまく活用できるかどうかはわかりませんが。

フィギュア撮影におけるアイレベルの話
フィギュア撮影におけるアイレベルの話


お次は写真の比率の話。

一眼カメラユーザーの写真の比率は 3:2 が最も多いのではないかと思います。これはフルサイズや APS-C で採用されている比率ですね。次に 4:3、スマホでは 16:9 でしょうか。

立ち姿のフィギュアの場合、3:2 が無駄がなくていいかなとは思うのですが髪の毛が長かったり武器を持っていたりすると案外マイクロフォサーズの 4:3 が適していたりします。経験上は 4:3 で撮っていて困ったことは無いのですが 3:2 だと撮りづらいなぁと思ったことは多々あります。

私はフルサイズ(3:2)とマイクロフォサーズ(4:3)を混ぜて使うことがあるので最近では 1:1.414 を使用しています。これは一般的な用紙(A4とかB5とか)で使われている比率で白銀比と言われます。たまたま Lightroom のトリミングにカスタム縦横比を 1:1.414 で登録してみたらだいたい 3:2 と 4:3 の中間くらいで混在させやすかったから、という理由です。

写真の比率
写真の比率

掲載する媒体やレイアウトによっても変わってくるし特に重要な話ではないです。4:3 のフルサイズや APS-C があってもいいんじゃないのって思ったり思わなかったり。


トリミングの話。

これも掲載する媒体やレイアウト、比率、背景と被写体との割合、好みやポリシー等々、世間的に厳密なルールがあるわけではないですが私はだいたいフィギュアの上下にはスペースを設けます。大体上下比 1:1〜2:1 くらいでしょうか。理由は単純でギリギリにすると被写体のサイズは大きくなるけど窮屈になってしまうからです。例えば武器が大きかったり、ウサ耳が付いていたりする場合は頭頂部を基準にして切っちゃうこともあります(帽子等も無視)。

フィギュア写真のトリミング
フィギュア写真のトリミング

フィギュアによっては台座が簡素で写す必要もないこともあります。その場合はつま先を基準にトリミングします。

フィギュア写真のトリミング
フィギュア写真のトリミング


それでは今年の初撮りでお別れです。久しぶりに自宅でマイクロフォーサーズを使いました。

あみあみ×AMAKUNI ライザあみあみ×AMAKUNI ライザ
あみあみ×AMAKUNI ライザ

今年もよろしくお願いします。